大きな前提の崩壊~お金の準備が必要な時代~

これまでのお金に対する知識認識を改めなければいけない理由を理解していけば、これに伴ってどのように私達の考え方や行動を変えていかなければならないのか、という点も見えてきます。
私達の経済を大きく左右する大きな前提が変わった事により、私達の行動選択の基準も大きく変わらざるを得なくなります。
その前提というのは大きく分けて三つに分ける事が出来ます。それは、

1、 経済成長の崩壊
2、 終身雇用の崩壊
3、 地価高騰=持ち家神話の崩壊

の三つです。どういう事かを解説していきましょう。
少し昔に遡り、戦争が終わった頃から日本は約50年かけて日本の人口は6000万人から1億3000万人へと倍増しました。
人口が増えるという事は普通にしていても人が増えただけの物やサービスが必要になりますから、経済を大きく成長させる要因になります。
加えて終戦後の焼け野原には物は全くない状態。必要な物を揃えるだけでも消費がどんどん増えていきました。
新しい物が出たら出ただけ経済は成長の一途を辿ったのは言うまでもありませんね。
では現在はどうでしょう?2006年をピークに日本の人口はピークを迎え、物も飽和してきました。
年間で約80万人、新潟市一つ分の人口が毎年減り続け人口の維持を支える出生率というのも上がる気配がありません。
このままいくと日本の人口はまた50年かけて現在の半分になります。
人口が増加すると経済が大きくなるとお話ししましたが、では逆に人口が減るとどうなるのでしょう?
答えは簡単ですね。その逆に経済は縮小していくのです。
年間80万人分もの物やサービスがどんどん不要になり、働く人も不要になり、仕事も減り、税金も減少します。
そして人口の分布も長らく少子化が続いていますからどんどん若い働く世代よりも働けない高齢者の割合が増えていきます。
これで経済が維持出来るでしょうか?答えは明白ですね。

では次に終身雇用の崩壊です。言うまでもありませんが、経済が厳しくなるとリストラというのは付き物ですね。
そして最近では終身雇用が崩壊した、なんて事はほぼ常識のように感じている方も多いのではないでしょうか?
ではそれが実際の私達の経済に及ぼす影響というのはどのようなものでしょうか?
まず退職金が無くなる事、終身雇用を前提とした計画が立てられない事、生涯収入及び年金金額が少なくなる事などが予想出来ます。
住宅ローンで35年ローンというのは珍しくない昨今、支払いが終わる前に仕事を失ってしまうとどうなるでしょうか?
最悪の場合支払い終了間近や高齢者になってから仕事を失い、再就職も出来ず、家まで失ったり、老後の資金を老後を迎える前に使い切ってしまううという事が起こらないとも限りません。
付随して、地価高騰の前提の崩壊ですが、私達の祖父母や親の世代というのは家を買うとその資産価値が実際に支払う金額やローンの金利以上に上昇していました。
どれくらい上昇したのかというと現在の私達からは想像出来ないほどです。
わかりやすいようにいくつか例を紹介します。
1つ目は現在のお話です。
福岡空港の目の前辺りに一軒家を建てた方が定年にあたって自宅を売却し、終の棲家への引越しを考えました。
家を購入した当時は土地、建物合わせて100万円くらい(現在で300万円程度の価値)だった物が30年経ち売却する時には約5000万円の値がつきました。
そんな話がある訳ないと思いますか?
ではもう一つの例です。現在70代半ばの方の例です。大阪府堺市内に結婚とほぼ同時に土地付き一戸建てを購入。当時は300万円程度の価格だった物を40年近く住まい途中建て増しやリフォームなども行いましたが、ちょうどバブルがはじける前に売却しました。その時の値はなんと1億2千万です。坪単価が家の購入代金の300万したそうです。
これは日本国内では特別な出来事ではなかった、という事が言いたいのです。

こんな時代であれば、何を置いてでも無理してでも家を買っておけばよかったのです。
そしてお金を貸す銀行側も多少信用には目をつぶってもお金を貸したりする事が出来ました。
それでも十分儲かる見通しがついたからですね。
支払期間も長くてせいぜい10年。給与も年々上がっていきました。
そして家を買う事は私達にとっても確実に資産を増やす事になったのです。
だから親の世代は私達に家を買う事を勧めるし、それがいい事だ、世帯を構えたら家を持ってやっと一人前だ、というような認識が広がるようになったのです。

貯蓄の面から見ても世代間格差というのは如実に表れています。
日本の各世帯の平均貯蓄額というデータがあありますが、それを下回る世帯が67.6%。更に貯蓄が100万円に満たない世帯が20%弱に上ります。
それを2011年現在65歳以上以上の世帯に絞るとほぼ全ての世帯が平均を超えてくるのです。
しかしそれ以下の世代では世帯年収が600万円~1000万円の世帯の平均貯蓄額は400~500万円これが実際の平均像です。所得がそれより少ない場合はそれ以下になるという事です。
要は生きている時代によって大きく経済に差がついているという事は紛れもない事実なのです。

ではこの条件が違う世代を生きているのに同じ選択、行動をしていいのか?という事です。
良い方向に向かっているのであればそれで良かったかもしれませんが、残念ながら今後日本経済は縮小の方向に向かっています。
勝手に波が運んでくれた時代とは違い、私達は時代に備えてお金の準備をしていく必要があるのではないでしょうか?


カテゴリー:20代 30代

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