一番のリスクは無知~知らないのはお客の責任!?~

投資にまつわるリスクという項でもお話しましたが、金融商品や投資に関してリスクの無い物などこの世には存在しません。

では、私達にとって一番避けるべき重大なリスクとは何でしょうか?それは題目にも書いた通り私達自身の『無知』。知らない事です。

どういう事かというと、「株式投資は怖い」、「FXはレバレッジがあるから危険だ」、「不動産投資なんてヤクザがやる土地転がしだ」、「投資は怖い」などなど、全て間違ったイメージです。

私自身も投資は危険だ、と勉強もせず思っていた時期があります。でもきちんと学んだ今は『投資を知らず、やらない人は出来る人に比べて経済的に大きな損失をする』と思っています。

同じ投資を見てもこのように180度意見が違う事になります。では私が以前抱いていた『投資は危険だ』と思っていた時期と『投資をしないと損失をする』と思っている今、投資を取り巻く現実が180度変わったのでしょうか?答えはNoですね。

変わったのは私自身の知識と認識だけです。投資が持つ本来の価値というのは何1つ変わってはいないのです。

ではリスクや正しい知識を知らないとどんな損失をする可能性があるのか、という点について、多くの人が関わる可能性の高い住宅購入を例に挙げてみます。

中古の住宅の売買するケースを想定してイメージしてみましょう。

まずあなたがマンションを買いたいとします。そしてマンションを売りたい持ち主がいるとしましょう。

もちろん直接物件や買い手を探すのは難しいので、それぞれ不動産屋、仲介業者に購入・売却希望という事で話をしに行きます。そして遂にあなたは買いたいマンションと出会います。物件自体はあなたはとても気に入りました。売値は1580万円です。同じ様な駅前の物件よりも随分安いし、紹介してくれた不動産屋に聞いてもお買い得でオススメだという事。

予算はちょうど入ってきた遺産も手元にあり1800万円までで考えていたので条件的にも問題ありません。金利を負担するのももったいないと想い現金一括で購入しようと考えます。そして一括で払う代わりに気になった水回りの改修工事と端数の80万円の値引きをお願いした所、売主は交渉に応じてくれてあなたは念願叶って1500万円で念願のマイホームを手に入れる事が出来ました。大満足です。

ではここで売り手側から同じ取引を見てみましょう。今度はあなたが売主だと思ってください。

あなたは自営業が上手くいかなくなり、止むを得ずマンションを手放す事にしました。マンションの残債も踏まえ、1200万円で売れればいいと考え、1300万円で売りに出したいと仲介業者の門を叩きます。すると仲介業者はとてもいい方で色々と教えてくれました。

不動産売買は値引き交渉が付き物なので自分が売りたいという価格よりも少し高めに価格を設定しないと自身が売りたい価格よりも安く売る事になってしまうから高めに設定しましょう、と。相談した結果、あなたはマンションを1580万円という価格で売り出す事にしました。

すると綺麗に使っていた事もあってすぐに買いたいという人が運よくすぐに見つかりました。50代半ばの男性で勤務先の会社が大きくない事もあり、銀行がローンを通すかがわからないので、支払方法が確約されるまで物件を押さえる事は出来ないと仲介業者の方は先方に回答してくれた所、なんと先方より現金一括で買うと先方から申し出があったのです。その代わりに値引きをして欲しいと。

あなたは不動産屋と相談し、現金一括であれば1100万円までであれば売ってもいいと思っていました。しかし先方からの要求は水回りの改修工事約50万円分と端数の80万円を値引く事だけ。あなたは結果的に予定していたよりも400万円も高く物件を売却する事が出来ました。

どうでしょうか?同じ取引で同時に起こっている事です。買い手側を読んだ時点であなたには想像が出来ましたか?こういった事は一般的によく起こっているのです。

今回の取引では買い手のあなたの知識不足が結果的に400万円の損失を生んだ事になります。正しい知識を持って、的確な交渉をしていれば場合によっては1000万円で購入出来た可能性があります。

ではなぜ買う側の仲介業者はあなたにアドバイスをしてくれなかったのか?それは不動産仲介というのは売る側も買う側も売買金額の大きさに応じて手数料を受け取るからです。買う側も売る側も高い物件を扱った場合の方が利益が大きいのです。

そして業者があなたに正しい知識を提供しなかった理由がもう一つあります。

それはあなたが『仲介業者(不動産屋)に「この物件がお買い得か?」という事を聞いた』からです。

この時点であなたが不動産に関して無知だという事が不動産屋にわかってしまいます。しかも遺産が入ってお金の工面にも問題が無い。とすればあとはあなたにスムーズに購入を決断してもらう事だけに集中すれば割のいい商売が出来る訳です。

あなたが不動産屋に『この物件がお買い得か?』と聞いた行為。これは赤ずきんちゃんが狼に道を聞く事と同じ行為だったのです。

ではこの事を知らなかったからあなたは損失をしなくて済んだでしょうか?知っていようといまいと、このリスクがもたらす損失は被らないといけないですよね?

昨今の低金利を背景に、35年もの住宅ローンを組んでいるのに変動金利を組んでいるなど、無知がゆえに本人も知らずに物凄く大きなリスクを無意識に背負っているケースが多々あります。販売をしている不動産業者の人も金利変動リスクを理解せずお客に変動金利を断然に推しているケースが多いのです。

知っている人なら間違い無く選択しない大きなリスクがあるのに無知がゆえに選択している。でも損失は自分で負うしかないのです。だから一番のリスクは知らない事なのです。

今回は不動産を例にお話しましたが、このようなケースというのは私達が様々な場所で遭遇する可能性があります。

証券会社で勧められる投資信託や銀行の窓口で進められる保険商品、知り合いや親戚から来た投資の話などなど。あなたが知らない事で知らない内にリスクを取らされている事が往々にして起こり得るのです。

しかしながらあなたが全てを勉強し、リスクを全て回避するというのはとても困難な事です。そういう場合は独立系のプロ金融のプロにアドバイスを求めると総合的なアドバイスを受ける事が出来ます。

この場合ポイントはその人自身が商品を取り扱っていない専門家に相談を有料で依頼する事です。というのは自身が取り扱いをする場合は当然それを販売するのに都合の良いアドバイスをするからです。

こういったお金を払う事を極端に嫌い、自分で調べようとする人がいますが、私は自分以外では代用の効かない事以外は出来る限り費用を負担してでも他の人にお願いすべきだと思います。

というのはベースとなる知識や経験がないあなたが調べて得られるのは自己満足だけだという事と、時間もまた全ての人にとって限りある資源だからです。そしてお金を投資のように掛け算で増やす事は出来ても、時間を増やす事は掛け算では出来ません。お金を払って誰かの時間を買う事でしか自分の時間を増やす事は出来ないのです。

ですから最初にだれにアドバイスを受けるのか、という事を真剣に検討し、その人が決まったらアドバイスは即実行するという方があなた自身が考えるよりも結果は良くなる可能性が遥かに高いと思います。

そしてもう一つ私が確認するのはアドバイスをしている人自身が同じ選択をして行動、経験を実際にしているか、という点です。その人が実行に移していなければそれはアドバイスではなく意見に過ぎません。しかしその人が実行に移していれば少なくともベストの提案をしてくれていると推測出来るでしょう。もし実行していなければなぜその人自身が実行していないのか、という事を聞いてみましょう。そこにあなたに提案をする納得の出来る理由があれば実行して問題ないでしょう。

お金と時間、両方ともバランス良く手に入れる事が人生を豊かにする為には必要だと思います。

お金を払わないという事があなたが時間という対価と無知のリスクを負っている事だという意識も重要です。

また1つリスクを避ける事が出来ましたね。


カテゴリー:お金のコラム

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